スーパーで買い物したら、知らない内に必要ないものまで買いすぎてた…。なんて経験はないだろうか?それはスーパーが使う衝動買いのテクニックにまんまと引っかかってしまった可能性が高い。
2度と同じ手に引っかからないように、ここでは人の心理学を上手く活用しているスーパーの衝動買いテクニック達をご覧いただこう。
1,やたらとでかい買い物カゴ
コストコを始め日本のスーパーやデパートなども取り入れ始めているのが「やたらとでかいカゴ」だ。
ほとんどの人はこんなに大きなカゴを必要としていないはずだが、「カゴにスペースがたくさんあると入れたくなってしまう。」という心理をついてあえて大きなカゴを用意しているという。
マーケティングコンサルタントのマーティン・リンドストローム氏の調査によると、買い物カゴを2倍の大きさにしただけで、購入率が19%も上がることが分かっている。人間って単純・・・。
2,香り
衝動買いしやすいレジ近くにパンを見かけたはないだろうか?パンやチキンのいい香りは人の食欲を強く刺激してくる。スーパーもこの香りを意識した商品配列を意識しており、衝動買いが起こりやすい場所にいい香りを配置するという。
3,試食品
一見、試食品は店側が好意から置いてくれていると思いがちだが、それだけではない。販売するものにもよるが、試食品を設置することで購入率が劇的に変わってくるという。
例えばビールの試食を置いても購入率は70%まで落ち込むが、ワインでは300%も上がるデータが取れている。また、口紅やマスカラなどの化粧品は550%、ピザに至っては600%も購入率が上がるという数値が出ているそうだ。
これは人が何かされたら返さなければいけない。という心理「返報性の法則」も絡んできているのかもしれない。
4,状況に合わせた音楽
音楽を流すと単にテンションも上がるが、スーパーが活用しているのはそれだけではない。人が混みやすいピークの時間帯にはテンポの速い曲を流し、逆にゆったりとした時間には遅い曲を流すことで購入率が圧倒的に変わってくるという。
Brandwashedのデータによると、遅めの音楽を流すことで客の滞在時間は上がり、購入率が29%も上がったそうだ。無駄使いを避けたい人は、イヤホンでテンポの速い曲を聴きながら買い物をした方が良さそうだ・・・。
5,棚の高さ
そんな高さにあったら取れんわ!なんて思った商品を見たことはないだろうか?棚の高さは4つのレベルに分かれている。この中で最も目に入りにくいのが頭の上に当たる部分で最も利益率の悪いものを配置している。
そして最も目に入りやすいのが、目と同じ高さの場所だ。ここにはそのスーパーの中で最も利益率が高い商品たちを陳列しているという。
ここに置くことで下段にある製品達よりも35%ほど関心度が上がるデータが取れている。
ちなみに下段に甘いお菓子やおもちゃが陳列されているのは子供を意識した戦略であることは言うまでもない。
特な買い物をしたいなら、最上段から見ていった方が賢いだろう。
6,関連する商品をすぐ近くに
目的の商品近くで、特に考えていなかった物をついで買いしたことはないだろうか?分かりやすいのがパンや歯ブラシ。食パンの近くにはバターやジャムが置いてあり、歯ブラシの近くには歯磨き粉だけでなくシャンプーや石鹸も並んでいたはず。
ついで買いを後押しするだけでなく、お客の利便性も上げられる。まさに一石二鳥のテクニック。
7,主力商品は店内で分散させている
パンや牛乳・卵など、誰もが必要としている食材は、店内で分散させられている。これは客に店内の全ての通路を歩いて欲しいから。全ての通路で他の商品も見てもらうことで、大きな買い物カゴを埋める最高の手段となっているという。
8,店内での客の反応やWebサイトでの動向を監視している
スーパー内にカメラが設置されているのは、何も万引き犯をチェックするためとは限らないようだ。買い物客が買い物をしている間にカメラはその反応を記録し、最適な商品・陳列場所を決めているという。
また、これは店舗内だけでなくネットのオンラインスーパーでも同じ。Webサイト内でどんな商品に興味を持ったのか?細かくチェックすることで適切な構造を取るようにしているという。
9,牛乳を店の一番奥に置いている
店の一番奥に牛乳があるスーパーを見たことはないだろうか?この理由は2つある。1つは衛生上、裏側の倉庫に最も近い場所に配置されることが多い。そしてもう1つは客に全ての通路を歩いてもらうため。
牛乳を買う人は非常に多い。牛乳をとりあえず店の一番奥に置いて、その後に衝動買いしてもらおう、というシンプルかつ巧妙な戦略である。
10,野菜の水滴に隠された秘密
野菜を選ぶ上で最も重要なのは“新鮮さ”だと思うが、都会の農家については工場から運ばれるためそれほど新鮮さに期待はできない。
一部のスーパーでは、この新鮮さを意図的に演出するために野菜に霧吹きをかけているという。水滴は人の脳に新鮮さをダイレクトに与えるため、上等な手段として活用されているようだ。
いかがだっただろうか?海外だけでなく、国内のスーパーにもいくつか思い当たる点があったはず。無駄遣いを減らしたい人は、ちょっと意識してみるといいかも。
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