火星移住計画は不可能なのか、起こり得る10の問題点

火星探査機

火星といえば、ご存知の通り太陽から4番目にあり、地球の隣合わせの惑星として日々探査が進められている星である。

探査技術が進展した今、質量や半径など地球と似た要素もあることから植民化、つまり火星移住計画を立てる団体も少なくはない。

だが、本当に人類が火星に住むことは可能なのだろうか?1969年に米国の宇宙飛行士が月面着陸してから約40年以上経つが、それでもまだ安全に宇宙旅行する技術は確立されていない。

そう、火星移住には生命維持に関わる幾つもの問題点が存在するのだ。

ここでは細かい技術面はさておき、火星移住の際に人類に起こり得る10の問題点を見てみよう。

10.異常レベルの精神的孤独に襲われる

別の星での生活もし火星に到達できて普通に生活が始まったとしよう。まず始めに起こるのが異常なレベルの精神的孤独だと研究者は語る。

火星には地球で築いてきた技術、テレビや漫画・ゲームに映画。その他の社会コミュニティーや娯楽は一切存在しない。

安全に移住できることが確認されても、極少数になることが予想されるため人口も少ない。結果、火星に移住する人は長期間ロボットと会話して、大変な孤独生活を送る可能性が高いという。

9.臓器にも影響する筋肉の減少

筋肉の衰え火星は地球の約40%の重力。つまり周り全てのものが軽くなる。一見生活が楽になると喜んでしまうが、研究者はこの重力の違いが人間の臓器・骨格形成・生殖機能に直接影響すると考えているのだ。

体全身の筋肉を使うことが極端に減ると大腿四頭筋(太もも)や首の筋肉、背筋が衰えてしまう。研究が日々進められているが、実際に何十年も生活した人はいないため、筋肉衰退への影響は未だ計り知れないだろう。(Europe PMC

8.酸素の枯渇問題

宇宙空間人間は、呼吸から消化・細胞分裂などの成長過程全てに酸素を使う生物である。

電気分解(エレクトロン)により酸素を生成する方法で、将来は火星の大気を占めている95%の二酸化炭素から酸素を抽出できるというが、地球と全く同じ酸素を火星で生み出すことは難しく、生体にどんな影響が出てくるかは生活してみないと分からない。

7.極寒の温度

火星の大地火星は大気が薄く平均気温は−43〜−62℃。極寒なのだ。防寒用具を買う場所などないため、温暖地域で生活していた人にとっては、とても普通に生活できる場所ではないだろう。

6.半端じゃない移住期間

宇宙旅行-ワープ地球から火星にたどり着くまでには一体何日かかるのだろうか?

科学者によると、まともな食料や積み荷を持って火星にたどり着くには、現在のロケット技術で少なくとも約400〜500日かかると言われている。

滞在期間や人数にもよるが、その間宇宙空間で耐え忍ぶ技術を身につけた人でなければ、火星移住は不可能だろう。

5.人体に及ぼす放射線の影響

太陽フレア火星の生活では毎日防護服を着ることになる。この要因の1つが放射線である。火星は立っているだけで地球の100倍以上の放射線を浴びると考えられ、その種類は2種類。

1つは「太陽エネルギー粒子線」。これは太陽の表面が定期的に爆発を起こすことによって放出される通称、太陽フレアのことだ。

もう一つが銀河宇宙線。太陽系の外部やブラックホールの近くで起こる星の爆発により発せられる放射線で人の細胞をDNAレベルから破壊すると考えられている。

惑星間旅行を最も困難にしている障壁とされており、脳や心臓発作につながる可能性が高い。眼は白内障を起こし、肺がん・皮膚の火傷を伴う危険性があるという。(Health threat from cosmic rays

4.閉所恐怖症テスト

宇宙防護服宇宙探査メンバーを選抜する際、当然その素質が問われる。NASAや宇宙団体で必ず実施されるのが閉所恐怖症のテストである。

先ほど説明した放射線や酸素レベルを維持するための防護服やヘルメットは、常に狭い袋の中にいれられるようなもの。恐怖症の訓練を乗り越えてようやくスタート地点に立つことができるというわけだ。

3.宇宙人の存在

宇宙人-エイリアンロシアの宇宙飛行士は宇宙に旅たつ際にナタや銃などの武器を持ち込む。これは地球の着陸時にクマやオオカミから襲われた際の護身用でもあるが、宇宙人との対立も考慮されているという。

宇宙で微生物が見つかっているのは確かだが、別の生命体がいる可能性は否定できていない。

2016年の科学者たちによる研究では、銀河系の中で地球人が先進種である可能性は600億分の1であると判断されている。

2.眼の変形及び視力の低下

眼宇宙で目に悪影響を与えるのは放射線だけではないとされている。それは重力の違いだ。微重力空間に生活を置くことで身体の脳脊髄液が上手く循環せず、目を変形させ視力を低下させる可能性が示唆されている。(RSNA

1.脳に与える影響(ブレイクオフ効果)

宇宙空間重力の違いは、眼だけでなく脳、それも精神異常を来す可能性が高いという。

1957年に37歳のパイロットだったアメリカ男性は、2万フィート付近の高度領域に上昇した際、呼吸障害を訴え上昇を拒否。「自分の存在が地球と現実世界から切り離されたように感じた。」と不思議な感覚を体験している。

他にも同様の症例がいくつか見られ、科学者達はこの影響をブレイクオフ効果と名付けている。

宇宙飛行士にとってはもはや通過儀礼のようなものになっているそうだが、民間人が初めて宇宙旅行に行く際に体験する可能性は高いだろう。(The Break-Off Effect