あなたは世界最大と称される猫の名をご存知だろうか?その名はメインクーン。超巨大なサイズと社交的で大人しい性格から「Gentle Giants=穏やかな巨人」とも呼ばれている猫なのだ。
あまりにでかい体とモフモフした毛から猫界でも異彩を放っている存在なのだが、その生態もまた他の猫と異なる点が多いよう。
ここではメインクーンにまつわる10の事実を画像・動画と共に見ていこう。
1,世界一大きいって本当なの?
メインクーンはよく世界最大の猫と称されるが、平均だけで見るとそれほどではない。成熟したメインクーンの平均体重は、メスで9〜16ポンド(約4〜7kg)。オスで13〜18ポンド(約6kg〜8kg)。
これに対しヨーロッパの人気猫ノルウェージャンフォレストキャットは平均で6〜10kg。
ぬいぐるみの愛称で知られるラグドールにおいても大きいものでは9kgにもなるという。
ではなぜメインクーンが世界で一番大きいと言われるのか?それは世界最長のギネスに登録されている猫がメインクーンだからである。
2,世界最長のギネス猫はメインクーン




Image credit:Instagram:omar_mainecoon
ちなみに獣医に連れて行く際には犬用のケージでないと入らないそう。
3,メインクーン誕生の由来には3つの説がある
メインクーンが初めて文献に登場したのは、1861年に出版された「キャンプテンジェンクス」という本だが、出生由来ははっきりしておらず、3つの説が囁かれている。ちなみに最も有力とされているのは③番の説だ。
①アライグマとの間に生まれた説
メインクーンは野良猫とアライグマとの間に生まれたという説。メインクーンの「メイン」は原産とされるアメリカのメイン州から。
そして「クーン」は、アライグマ(英:ラクーン)に色柄や習性が似ていることからメイン・クーンと命名されたという。ただし、生物学上はありえないことだとも言われている。
②嬢王マリーアントワネットの猫から誕生
2つ目は、フランスの嬢王マリーアントワネットが飼っていた猫から交配して生まれた説だ。フランス革命時にフランスから逃れた嬢王がメイン州に6匹の猫を離し、メイン州の猫との間に新たな種として誕生したと考えられている。
③遺伝子検査では、ノルウェーフォレストキャットの子孫
そして最も有力なのが、ヨーロッパから海賊により連れてこられた長毛種の猫がアメリカの短毛種の猫と交配して生まれたという説である。
遺伝子検査をした所、ヨーロッパで人気の猫ノルウェーフォレストキャットの子孫である可能性が高いことが示唆されている。
また、メインクーンは他の猫と違い、長毛と短毛が入り混じっているような毛肌をしている。これはノルウェーフォレストキャットも同じで両者はかなり似ているのが分かる。
4,毛が伸びる部分は決まっている。
彼らの毛は寒さから身を守るためだけでなく、雪道を歩くためのスノーシューズとしての役割を持っている。過酷な冬を生き抜くために進化したその毛は、主に首の周り、お腹、脇腹で伸びるという。
5,色はブラウンだけじゃない
メインクーンの毛色は、よくアライグマのようなブラウンだけだと思われているが、実際は黒や白・ぶち猫・クリーム色などもいる。混合色も当然いるが、チョコレート・ラベンダー・シャム猫などの混合カラーはCFA(キャット・ファンシーズ・アソシエーション)から不適合とされており繁殖が禁止されている。
6,世界で最も寿命が長い猫

image credit:dailymail
メインクーンの平均寿命は14・5歳程度と言われているが、世界で最も寿命が長い猫はメインクーンの混血である。ギネスに登録されているコーデュロイ君は26歳。人間でいうと121歳まで生きた長寿猫なのだ。
7,映画・ハリーポッターにも登場している

Image credit:FANSIDED
一部のファンにしか認知されていないが、映画・ハリポッターに何度も登場していたフィルシ氏の猫、ミセス・ノリスの品種はメインクーンだ。ちなみに「フィルチ氏とミセス・ノリスは夫婦」という裏設定もあまり知られていない。
8,水遊びが大好き
防湿性が高い毛の影響もあると考えられるが、メインクーンは水が大好きなことで知られている。バスタブを避ける猫は多いが、メインクーンは喜んでお風呂にも入るだろう。
9,多指症の確率が高い
メインクーンは多指症(たししょう)であることが非常に高い。専門家によると約40%のメインクーンが5本ではなく6本の足指を持つという。これはメイン州の激しい雪の上を歩くために遺伝的に発達したものと考えられている。
また、70頭のメインクーンを対象としたレントゲン検査や遺伝検査を行った結果、健康面や生活面に支障をきたす可能性はないことが確認されている。むしろ前述したように寿命がかなり長く健康に丈夫な猫種と言われている。
10,日本・アメリカ・ヨーロッパを中心に大人気
猫は100種以上もいると言われているが、メインクーンは米国でスコティッシュフォールド・マンチカンに次いで3番目の人気を誇っているという。またCFAの統計調査によると日本・ヨーロッパでもかなりの人気種であることが確認されている。
注目を浴び出しのはアメリカのキャットショー
メインクーンが初めて注目されるようになったのは、1895年のニューヨークで行われたキャットショーでのこと。ブラウンカラーのメインクーン、コージーがベストキャット賞を受賞して一躍有名な品種になったのだ。
ペルシャ猫が流行になるまでアメリカで最も人気でレアな品種だったという。
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